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中小企業診断士

試験概要

独立を目指す人たちから絶大な人気となっている資格の一つが中小企業診断士です。

中小企業診断士とはその名称からわかるように、主に中小企業を対象としたコンサルティング業務の全般を行っていくというのが仕事です。

日本における会社法では大企業と中小企業が同じものとして扱われているような部分も多く、中小企業や零細企業にとっては大企業と同じ運営方法では難しい場面もしばしば登場してきます。

そこで中小企業診断士は中規模~小規模の企業ならではの経営の問題点を洗い出し、それに対する方法を提案していくということを担当します。

資格は国家資格となっており、難易度の高さでもよく知られています。

試験日程・学習方法

試験は1次試験・2次試験と分かれており、まずは例年8月上旬の土日二日間をかけて行う1次試験からの受験となっています。

受験をするために事前に学歴や職務経験は必要なく、年齢や性別など制限は全くありません。

試験の申し込みは5月上旬から6月上旬までの時期で、試験案内の取り寄せ及び受験申請の受付を行います。

試験日程では1日目には経済学や財務・会計などについて出題され、2日目には企業法務や経営システムについての問題が出されます。

1日目・2日目ともに合計点数の60%以上の得点があることが合格ラインとなっており、試験の難易度によって配点に若干の調整が入ることもあります。

1次試験で合格点を取ることができた人は同じ年の10月下旬に開催される2次試験に進むことができます。

2次試験は筆記だけでなく口述式の解答もあり、しっかりと対策をしておかないとかなり難しくなります。

ちなみに1次試験通過者であれば仮に同年の2次試験で不合格になっても翌年の試験で1次試験通過者と同じく2次試験から受験することが可能です。

合格率は1次試験、2次試験ともに15~20%くらいで推移しており、法律系の国家資格試験の中でも難易度が高い公認会計士や弁理士試験に次ぐくらいの難しさとして位置づけられています。

資格取得で有利になる職種

中小企業診断士は企業で活動をするあらゆる場面で必要とされる大変実務的な知識を得られる資格です。

資格取得後のルートもさまざまで、企業内で経営者を目指すためにも、独立をして自分の事務所を構えるときにもどちらにも有効に使用していくことができます。

企業に勤めながら中小企業診断士の資格を得た場合には、総務方面から管理職になれたり、大規模なプロジェクトのリーダーとなるようなマネジメント業務を行っていくことができます。

特定の企業に勤務しながら外部の中小企業へのコンサルティング業務を担当するという仕事もしていくことができます。

しかし中小企業診断士資格を得た人の多くが最終的に目標とするのはやはり独立して事務所を持つという方法です。

ただし難関資格であるからといって取得をしただけでどんどん仕事が来るということもありません。

まずはいずれかの企業に勤務しながらコンサルティングの実績を積んでいき、人脈などができたところで独立をするという方法がすすめられます。