証券アナリスト
試験概要
証券アナリストとは、金融証券による投資分野において専門家として市場を分析して情報を提供するための仕事です。
現在取引をされている証券の種類を把握するとともに、どういった投資方法とリスクがあるかということを適切に説明し、投資をしようとする人にアドバイスをしていくため実際の業務に就くためには事前に専門的な学習などをしていかなくてはいけません。
資格は民間の団体が行う任意資格のみとなっていますが、業務に就くための求人にはほぼ資格所持が必須となっているため、就職活動前の学生などは積極的に受験をしています。
資格を主催しているのは公益社団法人日本証券アナリスト協会で、資格を得るためには試験のみではなく通信講座として必要な課程を受けなければいけないこととなっています。
試験日程・学習方法
日本証券アナリスト協会主催の証券アナリスト試験を受けるためには、まずは同協会が提供する通信講座を受けることとなっています。
通信講座には第1・第2レベルの2つの段階があり、それぞれを受講した翌年の試験を受けることができるようになっています。
試験は通信講座の中に含まれず別途申し込みをする必要がありますが、講座を受けていない人が試験のみを受けることはできません。
第1レベルの試験は年に2回開催されており、秋(9月実施)と春(4月実施)です。
第2レベルの試験は年に1回のみとなっており、毎年6月に実施がされています。
通信講座の受講は新規だけでなく再受講もできるようになっており、試験に不合格となっても繰り返しチャレンジをしていくこともできます。
同協会の証券アナリスト試験にはさらに上位資格があり、「国際資格試験制度(CIIA)」や「検定会員補制度(CCMA)」を続けて受けられます。
さらに団体で受講可能な証券アナリスト基礎講座などもあるので、証券会社など専門の企業などでは定期的に講座を受けるようにもなっています。
資格取得で有利になる職種
証券アナリストは金融の専門家であるため、資格を取得したあとの進路も当然そうした専門性の高い金融商品を扱う企業となります。
主な場所となっているのは証券会社や投資信託会社、生命保険会社、コンサルティング会社といったところです。
他にも投資顧問会社や銀行、シンクタンクといったところでも金融の専門家として募集がされることもよくあります。
ただ注意をしたいのは証券取引は技術職などのように特定の知識があれば誰でも勤務ができるという職種ではなく、適正や才能が問われる実力主義の世界であるということです。
つまりいくら高度な資格を複数持っていても、実際に業務実績を目に見えるように上げていかなければスキルとして認めてもらいにくいということです。
新卒として就職をする場合には資格を取得しておくことで基本的な知識があり、仕事に対する意欲があるということで採用で有利になりますが、転職のために使用するには資格があるということだけでは不十分です。
資格だけに頼るのではなくさらに自分なりの学習をすすめ実績を作ってキャリアアップを目指しましょう。